2月に入りました。今年も始まったばかりと言えますが、おそらく今年いちばんの読書体験となったのが『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(森合正範著・講談社刊)というノンフィクション。
筆者は東京新聞の記者で、『週刊プレイボーイ』では井上尚弥インタビューを毎回担当しています。ボクシングが好きすぎて後楽園ホールに近いというだけの理由で水道橋駅周辺だけの大学を受験し、後楽園ホールでのアルバイトに没頭。卒業後は晴れて大好きなボクシングを書く仕事に就いたという経歴。
そんな男が井上尚弥と闘って敗れた選手たちに井上尚弥とは何かを問うわけですから、面白くないはずがありません。勝者と敗者=光と影ではなく、みんな光り輝いています。
全てのボクシングファンに手に取っていただきたい一冊です!(木村)